2010春節旅行その2 豊田村

今まで2回ほど東部、花蓮には行っていたのですが、花蓮市どまり。その先にも楽しそうなところがいっぱいあって、さらに南、台東方面をめざしてみたいという気持ちがずーっとあったのですね。


花蓮からさらに南へ行くには花東縦谷公路と呼ばれる台9号線(通称:山線)と花東海岸公路と呼ばれる台11号線(通称:海線)という幹線道路が走っています。そのどっちも通ってみたいのですが、長い行程の旅でもあるし、今回はまずより走りやすそうな山線側のルートを走ることにしました。


海洋公園から10分ほど走ると、かつて豊田村と呼ばれていた一角があります。


台9号線はずーっと台鉄の線路と平行して走っているので、駅もありました。



このあたり何なのかというと、植民地時代、多くの日本人が入植して開拓した農業地域なのです。なので畑も水田もきちんと正確に、測ったように碁盤目状に整然と並んでいました。



とてものどかな風景が広がっています。


かつての警察署が文史館として公開されているのですが、この日は除夕のためお休み。


  


中を覗いてみたら、低い書卓、座布団などが置いてある板張りのお部屋で、昔なつかしい日本の木造住宅といった風情です。


ガイドブックにもよく紹介されている、かつての神社の鳥居です。いらなくなった「奉祝」の文字を削って別のお寺の入り口として利用されているみたい。台湾は意外とこういう古いものの使い方をよく見ますね。ほかの宗教のものであってもこだわらないというか。


半分廃墟だけれど、これも当時からの建物だろうな。


戦後すぐに日本人は強制的に引き上げることになり、彼らが住んでいた家屋には新たに客家人が入植したのだそうです。小さな村でしたけれど、「客家料理」の看板をいくつか見かけました。


そして、台9号線を鳳林、光復と南へ下っていく間、道路沿いにいくつもの黒い瓦の日本式家屋が残っているのを目にしました。