台南旅行その3 鹽水天主堂
頑皮世界の位置を地図で確かめているときに、どうにも気になって仕方のない町の名前がすぐ隣にありました。「鹽水鎮」。
かつて見た『帯我去遠方』という映画の中に登場した天主堂(カトリック教会)、検索してみると、台南縣鹽水鎮の鹽水天主堂がそれだというのです。
おおー、実在したんだ。ぜひ行ってみたいけれど、そうそう通りがかるところでもないし……と思ってたら、意外にも早く通りがかることになりましたよ(笑)。
動物園見学がおわったところで、主人に
「この近くに一軒行ってみたい天主堂があるのですが」
「なんか珍しいの?」
「大変、珍しいです。もうこんなところに来ることは2度とはないと思うので、ぜひ行きたいと思うのですが!!!」
とだんなさんが戸惑うほどに鼻息荒く主張してみました。
頑皮世界から車で10分弱。本当に近かった。
だんなさま、唖然。ある程度知っていた私も外観は初めて目にするので、「これは……思った以上に……!!」と大興奮。
聖堂入り口。
「祭天殿」なんて書いてあるお聖堂初めて見ます!!
ちなみに同じくカトリック信者であるだんなさんは、ここら辺で引いて、一人で見てください、と去っていきました。つまんなーい。
今日ほど自分の写真の腕を嘆いたことはないな。当日曇天、すぐにも雨が降りそうという天気で、聖堂内がちょっと暗い状況でした。すばらしさが伝えきれずに申し訳ない。
それにしても、目にも鮮やかな美しい中華風装飾。入堂した瞬間、本当に「……天啊……!!」の一言だけで言葉を失ってしまうほどの、すばらしさ。
これは十字架の道行きの一留ですね。この絵画も中華風。
聖堂の外にはロザリオのお堂が。背面にあるのは、ロザリオの玄義の主題が図説してあるんですね。それも中華風。
このあたりの布教にあたって、地域の人は西洋伝来の異文化に警戒心が強いので、大陸出身の神父様が思案。あえて地元の人々が慣れ親しんでいる廟に模した天主堂を企図、建設したそうです。表に「民國七十五年 重建」という記念の額がありましたので、現在の建物は築20数年ということになりましょうか。
それにしてもいいものを見ました。本当に感動的だった。カトリックっていう宗教の、大胆さといいますか。本質を邪魔しなければ、何でも取り入れちゃいますっていう柔軟さ。
自らの信心にも大いなる刺激になったことは言うまでもありません。
こちらも非常に行きづらいところではあるんですが、もし機会がありましたらぜひに訪れてみてください。