台北之家-光點電影

子どもたちの夏休みも終わり(…大分前に)、そろりそろりと一人映画鑑賞を復活中です。中国語も不自由なのに、よく行くよなあ、と自分でも思いますが、台湾の映画、映像を見ているだけでもかなり面白い。青い海空見ているだけでも癒されるというか。以前id:teajianさんにブクマでコメントいただいたのですが、「直球ベタを臆せず照れず,しかも絵空事にならずに描けるというのが,台湾や香港の映画にしばしば感じる魅力」というのが、本当そのとおりだな、と。


とは言え、ちょっと前まで台湾映画というと「前衛的」な時代もあったそうで、ついこの間台湾に来て映画を見始めた私だからこそもっている感想なのかもしれません。


今年の台北フィルムフェスティバルには、めぼしい映画と時間が合わなかったのと、自分が体調をくずしてしまったので、結局いくことがかなわなかったのですが、コンペ参加していた映画が8月辺りから続々と封切りになっています。夏休み中にもいくつか公開になり、「ああ、子どもがいなければ…」とまんじりともしない日々。台湾では映画の回転が速く、ほとんどが4週間足らずで終了してしまいます。そんな夏休み終了直後、もう公開を諦めながらも、もしかしてここでは…?と期待をかけてみたのが光點電影。


台北之家-光點電影
住所:台北市中山北路二段18號
電話:02-2511-7786
http://www.spot.org.tw/intro/

ちょっと古めの「地球の歩き方 台北」によると、侯孝賢が理事長を務めているようですね。



アメリカ大使館をちょっとした映画のテーマパーク的に改造した建物になっています。映画風味のあふれる食事処、カフェ、書店、そして88席のミニシアターである光點電影があります。


映画館入り口
  


ポスターが見えるかと思いますが、この日は「不能没有你」という映画を見にきました。9月後半はイタリア映画(?)の著名な監督と思われる方*1の特集が組まれるようですが、前半は話題の「國片」*2を連続して上映するプログラム。単館でやるような日本映画も時々上映してます。町の映画館とは離れたやや独自なプログラムなんですね。


ミニシアターで、午前中ではありましたが、結構人が入ってました。さすが。


不能没有你」の予告編


2009年の台北フィルムフェスティバル百萬首奨。さいたまの映画祭でも受賞しているそうです。ストーリーは実際にあった逸話をもとにしながら、親子とか人の絆を描くもの。
全編がほとんど台湾語。映画の舞台が南部(高雄)だからなあ…。字幕も期待していた英文併記のものでなく中文だけで、かなりアップアップの状態ではありましたが、これまたストレートで切ない映画でした。
モノクロで見る台湾というのがまた不思議。台北でも撮影されていて、知っている場所のはずなのに、全然違うところのように見えます。


海角七号」の勢いにのって、今年の台湾映画もどんどん日本へ行ってくれれば…
何より、私が「日本語字幕」のついた台湾映画を見たいのです!公開→DVD発売がどんどんされてほしい!


光點は今後も面白いプログラムがあったらふらりと行ってみようと思ってます。     

*1:せめてカタカナ表記ならもしかしたらわかるのかも、なんですが、欧米系の名前が漢字表記になるとさっぱりわからないのでした

*2:台湾製作の映画のこと