「賽徳克-巴萊」最新映像

記事を書こうかなあとブクマしていたら、id:dj19さんが、記事にしてくださっていました。ありがとうございますー。ブクマしたの、もうはるか2週間以上も前だった……



海角七号 君想う、国境の南」の魏徳聖監督が現在撮影中の次回作「賽徳克-巴萊(セデックバレ)」。先日記者発表会があり、撮影中の映像の一部が公開されました。↑の画像です。


以前のパイロット版とは比べ物にならない迫真の映像(魏監督ゴメン)。それもそのはず、2004年の頃とはスタッフが全然違いますものね。「海角七号」の成功によって、次回作「賽徳克-巴萊」も大いに注目され、映画人ジョン・ウー呉宇森)が共感して、プロデューサーとして参加することになったし、特撮は韓国のチーム、美術には種田陽平さん率いる日本のチーム、それぞれのスペシャリストがこの映画のために集結することになったんですから。
ビビアン・スーはじめ、原住民族の血を引く台湾の芸能人も多数キャスティングされています。誰しもが脚本に感銘を受け、ビビアンはギャラも友情価格、家を担保にして監督に資金提供を申し出ただとか、資金調達のために特別販売された前売り券をポケットマネーでこっそり大量購入していた出演者がいただとか、そんなニュースが台湾の報道をにぎわせたりしていますですよ。


題材になっている「霧社事件」。これも見る人によって様々に評価の分かれる出来事ではあります。魏監督はあくまでも「原住民の目線からみた『霧社事件』を撮りたい」ということを常々語っています。そして、この台湾という島で起こったこの出来事は、同じ土地に生きる台湾の人々が記憶にとどめる価値のあるものなのだ、という信念を持って撮影に当たっているようです。私自身は「海角七号」を見て、魏徳聖監督の歴史に対する目線というか、歴史の中にいた当事者へのまなざしというものには、大いに信頼をおいているので、きっとこの映画もよいものになるんだろうな、と期待しております。
以前、id:dislabさんとこの映画についてやり取りしていたとき、「『海角七号』と『賽徳克-巴萊』は二つで一つの映画なんだと思う」とdislabさんがおっしゃっていたのですが、私もこれまで伝え聞いた様々によれば、そうなんだろうな、と思います。だから「海角七号」を見た人には、ぜひこの映画を見てもらいたい*1し、そのためには今から日本で「見たい!」という声をあげておいてもらわなくちゃ(笑)。


準備していた撮影地が、去年の八八台風でひどい被害を受け、またしても周囲から「もうやめちゃえ」と言われ続けていたらしい。それでもまた魏監督は前に進むことに決めた。そんな魏監督の入魂の作品を、これからも応援していきたいと思います。なので、「海角七号」と同じくらい、またかよというほど記事が上げられていくことかと思います。台湾での公開は2011年の夏。さあ、一年強、折りあるごとに触れていくぞー。

*1:そして、「賽徳克-巴萊」に注目している人には「海角七号」を見ておいてもらいたい