舟孟舟甲 Monga

文字化けするかなあ……とタイトル表記このようにさせていただきました。正しくは「艋舺」(化けませんように)。


先の日記でも申しましたように、今台湾は旧正月休みの真っ最中。旧正月は映画館も大賑わいで、日本と同じようにお正月映画がたくさん公開されます。そんななかで今年一番人気を集めているのがこの映画みたいです。


阮經天(イーサン・ルァン)、趙又廷(マーク・チョウ)と今台湾で大人気のスター俳優を配していることもあって、公開前から大いに話題をさらってました。そんなわけでミーハー度高い私も、どんなもんだろうと春節休み前に見に行っておりました。


舞台になっているのはタイトルにもなっている1980年代の「艋舺」(マンガ)。今は「萬華」と表記されているその一体です。清朝時代以来の一大商業地です。そこに暮らす黒道(台湾の極道)の少年たちの物語。ちょっとコミカル、だけど最後は切ない。
今まで見に行ってた台湾映画は、それほど有名な俳優を使ってはいなくて、(言ってしまえば)地味だけれどもじんわりおだやかなトーンのものばっかりだったんですけど、この映画はやっぱり画面に華がある(笑)。見せる、魅せる要素がたくさん。
私が見に行ったのは春節前でしたが、学生さんたちはすでに寒假(冬休み)の時期。いつもはガラガラの早場もたくさんの学生さんが(その中に一人……場違いな主婦が 笑)。映画鑑賞後あちらこちらから「酷*1……!!」という声が上がってきましたよ。


それと、80年代の雑多でごちゃっとしたマンガの風景がすごくいい。東京の下町に近いところで育った私にはどことなくなつかしいような、そんな感じもありつつも、台湾特有のあふれてくる色。今のマンガにはあまり行ったことがないんで、今度行ってみようかな。


海角七号」以来意識されている「俺たちの台湾も結構絵になるじゃないか」っていう自信っていうのかな、それがまた前面に押し出されています。


春節の天気の悪さも手伝って、公開2週間にして早々に票房(興行収入)2億台湾ドルを達成。「海角七号」より*2も、現在1位の「アバター」よりも早いペースなんだそうです。ベルリン映画祭にも出品とのことで、海外でも好評価を得られたらいいですね。

*1:クーという音で、coolということらしい。

*2:まあ、「海角」は口コミでじんわりじんわり火がついて異例のロングランになった作品なので、比較にならないかな。