九降風 九月に降る風

久々に、台湾映画が劇場公開になると聞きつけ、早速ご紹介ですよ。
◆九月に降る風 オフィシャルサイト
http://www.9wind.jp/index.html

これはDVD視聴しました。上の写真のジャケットに店先で一目惚れしてしまいまして。


舞台は1996年の新竹。竹東高級中学(日本でいう高校)の生徒たちの青春群像…といったらいいのかしら。高校生の日常と、当時台湾であったプロ野球賭博の事件を少し絡めながら物語は進んでいきます。


何というか…「若いって苦いな」としみじみと噛み締めてしまった映画でした。それこそ、この映画に出てくる子たちと同年代の頃は、こういう映画は「…けっ!」と冷めて眺めていたはずなのに、歳を重ねていくうちに、こういう時代が愛おしく、抱きしめたい気持ちになっていくものですね。今はこういう映画、大好き。


私が学生時代をすごしたのは、日本と台湾、違う国ではあるのに、そこはかとなく共通するもの、あるなあ…と、久々に胸をきゅんきゅんさせながら、ぐいぐい映画の世界にひきつけられていってしまいました。特にクラス委員長。あの子には、ああわかるわかる、という場面がいっぱいあった。


私が見た台湾の映画は本当に音楽にいいものが多くて。この映画も終盤でかかる竹東高中の卒業歌(実在の高校で、実際に卒業式で歌われ続けている歌らしい)やエンディングテーマがすばらしかった。意味はしっかりわからないのに、こみ上げてくるんです。

竹東高中卒業歌 藍色胡蝶

張雨生 我期待 -エンディングで使われる曲です。


後で知ったのですが、張雨生という方は、早世してしまった名アーティストなんですね。本当に美しい曲ですよ。