台南旅行 その1 七股鹽山

なぜ台南なのかといいますと、私がまたぞろ行きたい行きたいとつぶやいていたせいもあるのですが、例のテレビ通販の番組で、こちらもまたもやだんなさんが旅行券を買っていたのでした。別のホテルではあるのだけれど、あわせて3泊分*1。台南にそんなに見るところはあるのかいな、と疑問に思いつつもたまにはのんびり一箇所でいろいろの旅行もいいか、と。


年末年始とはいえ、台湾での本番は旧正月の方。新暦の年末年始は割にゆったり旅行ができます。


台湾で買ったガイドブックと格闘しながら、一日目にはまず七股郷にあるという鹽山、すなわち塩山の見学に。


台南は製塩業で知られた町です。清朝時代から300年を超える歴史を持ってます。その象徴的なものが、この鹽山。



高さは10m弱ほどでしょうか。
周囲はずーっと塩田や、魚の養殖池が広がる平原なので、ここだけ突如雪山が現れたかのようです。
ちゃんと上れるように塩を削って階段になってます。



上から眺めると塩田が広がっているのがよく見えます。
海に向かって眺めた方向です。



近くで見ると、塩の結晶はこのような感じ。



塩アイスキャンディ売ってました。そう言ったら、うちの子どもたちは食べないって(笑)。別の日に同じところに行った人によると、あまりおいしくはないそうです。ま、もし行くことがあれば話の種に食べてみるのも一興。



ここは海近くなので、少し離れたところに何軒か海鮮料理のお店があります。一番しっかりしてそうな店構えのお店にお邪魔してみました。





地元の海藻の炒め物、蚵子(牡蠣)麺線、虱目魚(ミルクフィッシュ。サバヒー)団子のスープ、揚げいか団子、鳳梨蝦球。なかなかのお味とボリューム。
台北で食べる麺線は、どろっとしたあんかけ状のスープの中で煮込んだものなんですが、台南では炒めるんですねー。
これで860元(2600円)くらいだったかな。台北と比べるとかなりお安い!


お店の中に周辺地図があって、このあとはどこに行こうかしらと話していたら、お店の老板がやってきて、
「ここから少し行ったところに干潟があって、そこにとっても珍しい『黒面琵鷺』の保護区があるんだ。世界中に2000羽しかいないうちの1100羽がいるそうだから、ぜひとも行ってみて!」
とお薦めしてくれます。


黒面琵鷺とはこれです。ヘラサギ。写真はwebからの借り物です。

へー、とうちのお兄ちゃんにその旨説明すると「ヘラサギ絶滅危惧種だね。トキと同じ。その野生のがいるの?もうたまらない、がまんできない」と怪しげな言葉で盛り上がってまいりました(笑)。ので、早速行ってみることに。



鹽山から車で塩田の中を10分くらい南へ。すると保護区の看板が見えてきました。ヘラサギではないですが、周囲の塩田にもたくさんのサギがやってきてます。
道沿いに3つの観察小屋が。中にはボランティアの解説員さんと、望遠鏡を設置してくれています。


警戒心の強い鳥なのか、私の持っていたカメラではこれが限界。
それでも、子どもたちはなぜか常に携帯している双眼鏡を使って、いたいたー、と大張り切り。
うちのお兄ちゃんは図鑑を「読む」のが趣味なのですが、中にいた解説員さんが話していることと大差ないことを私に解説してくれていたようです。だんなさんの翻訳してくれた解説がほぼ一緒でした。
それによると、渡る鳥で、ここで越冬するそうです。2月になると「繁殖羽」に生え変わって、繁殖地である日本や済州島の方へと渡っていくんだとか。
ほかにも千鳥やゴイサギなどたくさんの鳥がいて、干潟っていうのは本当に生命のパラダイスなんですねえ……。


のんびり旅行なので、このあとは無理せず本日のお宿へ。まだまだ台南の旅は続きますよ。

*1:また一つ「買一送一」が含まれていたから(笑)